図書館所蔵コレクション

                                                       展示の部屋

コレクション名  概        要 所蔵館
 松前・篠原文庫 本学の創立者である松前重義博士と松前博士とともに日本の通信技術の進化に大きく貢献した篠原登博士が収集した、東海大学創立の背景と足跡、建学の精神の源流に触れることができるコレクション   中央
 桃園文庫 平安文学、特に源氏物語の研究者であった池田亀鑑博士の旧蔵資料   和装本中央
 洋装本/11
 足利惇氏文庫 元本学学長、足利惇氏博士のインド・イラン学関係の蔵書   11図
 Dante Collection イタリアの詩人。ダンテ(Dante Alighieri, 1265-1321)の著作物と16世紀から20世紀前半のダンテ研究の重要なものをほぼ含むコレクション 中央・11図
 Spinoza Collection オランダの哲学者。ヨーロッパ哲学史上における形而上学体系の創始者であるスピノザ(Baruch de Spinoza,1632‐1677)の、初版を含む作品とスピノザ研究書 中央・11図
 Scaliger Collection フランスの古典学者。スカリーゲル(Joseph Justus Scaliger, 1540-1609)のコレクションで、大部分が16世紀後半から17世紀に出版された資料であり、スカリゲルの主要な作品とその研究書がある 中央
 Kant Collection ドイツの哲学者。カント(Immanuel Kant, 1724-1804) の著作と関係書のコレクション 中央・11図
 蘇書堂文庫 元本学教授、香山陽坪氏の南ロシア、中央アジアの民族、文化、歴史関係の蔵書 11図
 北尾コレクション 本学創立三十五周年記念事業の一環として、札幌市在住の北尾氏より購入した書簡集

中央

 Incunabula ヨーロッパで活版印刷術の発明(1450年頃)以後、1500年以前の約半世紀の間に印刷された図書

中央

 

○コレクション利用方法  ★耐震工事による一時休館のため所蔵館「中央」となっている資料は現在利用できません。
■学内者
閲覧したい資料を
目録・リスト・TIME-OPAC(東海大学蔵書検索)で探して、請求番号を調べてください。
コレクション内の
貴重図書・特別図書の利用を希望される方は、「閲覧許可願」の申請が必要です。詳しくはカウンターにお尋ねください。事前に「閲覧許可願」(当館所定のもの)の申請が必要となります。※一部利用制限がある資料もあります。
■学外者
閲覧したい資料を目録・リスト・TIME-OPAC(東海大学蔵書検索)で探して、請求番号を調べてください。
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コレクション内の貴重図書・特別図書の利用を希望される方は、詳しくは文書(
FAXまたはE-mail等)にて
東海大学付属図書館中央図書館(湘南校舎)総務担当までお問い合わせください。事前に「貴重図書閲覧許可願」の申請が必要となります。※一部利用制限がある資料もあります。


〒259-1292   神奈川県平塚市北金目四丁目1番1号  
TEL 0463-63-4130


e-mail:


松前篠原文庫(まつまえしのはら ぶんこ)  
 松前重義博士
(まつまえしげよし 1901-1991)篠原登博士(しのはらのぼる 1904-1984)は日本の通信技術の進化に大きく貢献しており、両氏が私塾である望星学塾の学生のために収集した資料が松前篠原文庫(約3900冊)である。
松前篠原文庫は松前博士自身の著作のほか、松前博士に大きな影響を与えた内村鑑三および新渡戸稲造の著作、また、デンマーク復興の父といわれるキリスト教思想家グルントヴィの著作を収蔵。東海大学創立の背景と足跡、建学の精神の源流に触れることができるコレクションとなっている。
    (冊子体目録) 東海大学附属図書館所蔵松前篠原文庫目録
 
※松前重義全集は
こちらからご覧いただけます。

桃園文庫(とうえん ぶんこ)  
 池田亀鑑博士
いけだきかん 1896-1956)は平安文学の、特に源氏物語の研究者として知られる。「源氏物語」の異本関係の研究や語彙索引の作成など長期にわたり研究を続け集大成した。1896年、鳥取県日野郡福成村に生まれる。東京高等師範学校 を経て、東京帝国大学文学部国文学科卒業し、東京大学教授となった。1926年、東京帝国大学の名誉教授で国文学の第一人者と言われた芳賀矢一(1867-1926)博士記念会の事業として、源氏物語注釈の編者を委託され 、1942年、芳賀矢一博士記念会より委託された「校異源氏物語」五巻を完成。1944年「古典の批評的処置に関する研究」により第一回日本文学報告全国文学賞を授与される。1953年から1956年にかけて「源氏物語大成」全八巻を完成させた。
桃園文庫は池田亀鑑博士が文献批判的研究という学問的方法を樹立し、その研究のために集めた平安文学の文献を中心に成る。約8,400点ある桃園文庫は和装本、洋装本に分かれ特別図書として整理されている。既に和装本は冊子体目録が作成されている。桃園文庫は、博士の義兄である元東海大学 文学部長・付属図書館館長原田敏明教授が池田家の遺族より文庫の保存移譲を一任されていたため東海大学に所蔵されることとなった。
 由来 桃園文庫の桃園とは、源氏物語の古注釈「花鳥余情」の著者、一条兼良を池田亀鑑博士が尊崇し、その一条兼良の「桃華蕊葉(とうかずいよう)」に因んで、兼良の研究に続く気持ちを込めて、池田亀鑑博士がつけた。
(出典: 「東海大學図書館学開講20周年記念誌」 東海大学課程資格教育センター図書館学研究室 1994.5刊)
    (冊子体目録) 桃園文庫目録  
※目次はこちらからご覧いただけます。

足利惇氏文庫(あしかがあつうじ ぶんこ)
 足利惇氏博士
あしかがあつうじ 1901-1983)はインド・イラン学の第一人者で、1959年に学士院賞、1972年に勲二等瑞宝章を受章。日本オリエント学会の会長も勤めた。足利尊氏の末裔で足利家26代当主。学習院初等科の頃、昭和天皇と同級生であった。
1927年同志社大学英文学科卒、1950年京都大学教授、1962年文学部長。1965年京都大学を定年退職、同年4月から東海大学文学部長として招かれ、1967年から1975年まで本学学長に就任。1970年文学部長退任 後、本学付属図書館長に就任。1975年3月までの5年間、本学図書館の充実に御努力いただいた。
足利惇氏文庫は足利惇氏博士の旧所蔵資料で、蔵書内容は、和書約1,000冊、洋書約2,500冊にのぼり、インド・イラン学を中核として、思想、宗教、歴史、文学、美術および考古学など多岐にわたる。サンスクリット語、パフラヴィー語、グジャラーティー語、ペルシア語なとの研究書やテキスト類も多く含まれている。  

   (冊子体目録) 東海大学附属図書館所蔵足利惇氏文庫目録
        

 

Dante Collection
ダンテ Dante Alighieri
(1265-1321)はイタリアの詩人。フィレンツェに1265年生まれる。少年時代をフィレンツェに過ごし、そこで美少女ベアトリーチェに会い恋に落ちる。このことは彼のその後の精神生活に決定的な影響を与えた。勉学関係では修道院経営のラテン学校に学び、その後フィレンツェで碩学ブルネット・ラティーニに師事、更にボローニャ大学で修辞学を修めた。政治活動では白党に属してフィレンツェの行政長官となったが、その後黒党によって白党幹部とともにフレンツェを追放された。以降彼はイタリア各地の宮廷を放浪し、最後にラヴェンナにて没した。彼の作品としては恋愛詩を集めた「新生La vita nuova,1293頃」、言論問題「De vulgari eloquentia,1302-05」抒情詩「Il canzoniere」、哲学や倫理の問題に関する「饗宴Il convivio, 1307-09頃」、「帝政論De monarchia, 1310-12」、牧人詩「Eclogae, 1319-21」、宗教的叙事詩「神曲Divina commedia,1304-1321」等がある。
このコレクションは19世紀の後半にRichard C. Jacksonによって収集され、1900年にNewington Public Libraryに寄贈されたもので、ダンテの著作物と16世紀から20世紀前半のダンテ研究の重要なものをほぼ含むコレクションである。約890冊で構成されている。 
     

 

Spinoza Collection
スピノザ Baruch de Spinoza
(1632‐1677)はオランダの哲学者。ヨーロッパ哲学史上最大の形而上学体系の創始者。ヘブライ語、聖典学を学び、さらにユダヤ神学を研究したが、正統的見解に批判的となり、1656 年、ユダヤ協会から破門された。ラテン語を学び、数学、自然科学、スコラ哲学およびルネサンス以後の新哲学に通暁し、とくにデカルト哲学から決定的な影響をうけた。「神学政治論Tractatus theologico-politicus,1670」によって無神論者のレッテルを貼られ、「倫理学Ethica more geometric demonstrata et in quinque partes distincta,1675」は生前の刊行が不能となった。その後は「国家論Tractatus politicus」の執筆にとりかかったが、完成しなかった。彼の哲学はドイツ観念論哲学の形成に決定的な役割をはたした。また国家と法についての彼の学説は普遍的理性の観念論と力の実在論、グロティウスとホッブズ、ルソーとマキアヴェリとを媒介する位置に立っている。
コレクションは約370冊で、スピノザの著名な作品の初版と、それ以外の重要な作品、またドイツ語、英語、フランス語に翻訳された大変貴重な初期の作品、スピノザおよびスピノザ哲学について論じたPierre BayleやRalph Cudworthたちによる初版本を含む初期の批判的作品がある。さらにこのコレクションは、スピノザの伝記や参考資料として現代のスピノザ研究にとって重要な資料である。   
 

 

Scaliger Collection
スカリゲルJosephus Justus Scaliger
(1540-1609) はフランスの古典学者。ユリウス・カエサル・スカリゲルJulius Caesar Scaliger (1484-1558)の子。南フランス、イギリス、イタリアその他を歴遊、1593年ライデン(オランダ)大学教授となる。ラテン語、ギリシア語などに精通し、近代的な本文批評の基礎を確立した。彼は古典期以前のラテン語にも精通していたため、フェストゥスやウァロの「ラテン語論」の本文校訂上の問題を論じることができ、またラテン悲歌詩人の校訂 (1577) にあたってもこの知識が生かされた。さらにヘブライ語とアラビア語にも通じていた彼は、年代学上の混乱を防ぎ、年代史記述のすべてを統合して古代世界の全体像を描くという構想を抱き、1583年に「ユリウス日」(「ユリウス暦」とは無関係。父の名を記念して命名した。)を考案した。著作には、古代末期の年代記の校訂版 「De emendatione temporum, 1583」 と、エウセビオスの「年譜 (クロニコン) 」のギリシア語原文の復元を試みた「年代宝鑑 Thesaurus temporum, 1606」等がある。
コレクションは約200冊、大部分が16世紀後半から17世紀に出版された資料で、スカリゲルの主要な作品とスカリゲルについての研究書がある。このコレクションは、Leiden University library(ライデン大学図書館)旧所蔵であり、このコレクションについて各資料に詳細な書誌的説明を記載した付属資料“Smitskamp, R. / The Scaliger Collection. Leiden, Smitskamp Oriental Antiquarium, 1993”がある。  
 

 

Kant Collection
カント Immanuel Kant
(1724-1804)はドイツの哲学者。ケーニヒスベルクに生まれ、両親のもとで敬虔主義教育をうけた。はじめ物理学を学び、カント・ラプラ−ス説と言われる星雲説を発表したが、しだいに哲学を志し、1770年ケーニヒスベルク大学教授となる。大陸合理主義哲学とイギリス経験哲学を総合し、批判哲学を完成した。「純粋理性批判、1781」、「実践理性批判、1788」、「判断力批判、1790」は3批判と呼ばれ、それぞれ真理、美、道徳の問題を扱い、近代哲学樹立の出発点となった。晩年の「永久平和のために、1795」は、18世紀の国際秩序の乱れを哲学者として反省したもので、国際平和思想、軍縮思想の起源となる。彼はドイツ観念論哲学の創始者で、哲学界におけるドイツの優位を確立したと言っても良く、19世紀末期には新カント派が起っている。他の著書として「プロレゴメナ、1983」、「道徳形而上学、1897」等がある。(西洋史辞典 創元社刊より)
上記の3批判をはじめ、「プロレゴメナ」や「道徳形而上学」等、カントの哲学思想に関する図書を本学付属図書館ではカント関係書を含めて、約520冊を所蔵している。   
 

 

蘇書堂文庫 (そしょどう ぶんこ)
蘇書堂とは元東海大学文学部教授香山陽坪氏
かやまようへい 1915-2005)の号である。香山先生は我が国の数少ない南ロシア、中央アジアの遊牧騎馬民族の文化と歴史の研究家で、それに関する旧ソ連出版図書の蒐集ではわが国のいかなる図書館、大学、研究所も及ばない。(「ブルガリア歴史の旅」の表紙カバ− 江上波夫氏評より)
香山先生は1915年5月17日岡山県に生まれ、1938年京城帝国大学文学部史学科(東洋史専攻)を卒業後、1945年8月まで京城薬学専門学校教授を勤められた。専ら旧ソ連中央アジア古代史の研究を心がけ、1960年には日ソ交換研究者として初めて訪ソし、研究に勤しまれた。東海大学へは1965年に文学部史学科教授として就任し、多くの学生の指導に当たられた。
著書として「砂漠と草原の遺宝、角川書店1963年刊」、「騎馬民族の遺産 北ユ−ラシア、新潮社1970年刊」、「ブルガリア歴史の旅、新潮社1981年刊」を始め、他に翻訳書や執筆が多数ある。
本コレクションは南ロシア、中央アジアの文化、歴史および考古学等の資料が中心で、約4,570冊にのぼり、その膨大な資料を蘇書堂文庫と称している。本学付属図書館ではそのすべてを所蔵している。  

    (冊子体目録) 蘇書堂藏露書ソヴェート考古学文献目録

    (冊子体目録) 蘇書堂藏露書中央アジア史文献目録 

北尾コレクション(きたお これくしょん)
北尾コレクションは、約270点あり、幕末や明治の書簡を中心に所蔵している。  

   (冊子体目録) 北尾コレクション古書簡集目録  
 

 

Incunabula
Incunabula (インキュナブラ)とは、ヨーロッパで活版印刷術が発明(1450年頃)されてから1500年までの約半世紀の間に印刷された図書の総称。語源はラテン語の「ゆりかご,襁褓」からきている。揺籃期本、初期刊本ともいう。約4万点が出版されたと推定される。
ここでは本学所蔵のIncunabula 6点(7冊)を紹介する。   
    

 



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2024年5月2日 木曜日